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不起訴・執行猶予にしてほしい

不起訴処分とは

不起訴処分とは、容疑者・犯人と思われる人を起訴するかしないかの判断権限を持つ検察官が、起訴しないという決定をすることです。
不起訴処分となった場合は裁判は行われず、前科がつくことを回避でき、釈放されることとなり、事件としては終了します。不起訴処分となるためには、弁護士から検察官に対して「証拠が不十分である」ことや、「アリバイの存在」、「被害弁償や示談成立」、「告訴の取消」、「被害届の取下げ」など、起訴することが難しいと判断される事情を主張していくことになります。
特に、被害者が明確な犯罪では、早期に示談をすることで不起訴処分となる可能性も高くなります。「個人で示談を申し出たが起訴されてしまった」、「現在の担当弁護士が示談をしようとしてくれない」など、状態が不利になってからの相談もあります。
起訴されてしまい不利になってからご相談を頂く場合は、不起訴になるよう交渉することが難しくなってきますので、そのような事態にならないためにも、早めに刑事事件に強い私達にご連絡下さい。

不起訴処分

不起訴処分は事由に応じて種類があります。

【1】嫌疑なし不起訴

犯人でないことが明白である。または、犯罪であることを認定する証拠がないことが明白な場合。

【2】嫌疑不十分による不起訴

犯罪を認定する証拠が不十分の場合

【3】起訴猶予

犯罪の疑いが十分にあり、起訴して裁判で有罪を立証することができる事件ではあるが、特別な事情に配慮される不起訴処分。比較的軽い犯罪とされるもので、犯人が心から深く反省していると判断されたり、被害弁償や示談などにより被害者の処罰感情が和らいでいる場合に認められることがある。

不起訴のメリット

前科がつかない

前科とは、罪を犯して刑罰を科せられたことがあることをいいます。不起訴になると裁判にかけられないので罪を犯したかどうか法的に確定しませんし、刑罰も科せられません。前科がつくかどうかは、心情的にも法律的にも大きな違いです。

経歴に傷がつかない

就職の際に賞罰について申告するように明確に求められた場合、前科は賞罰のうちの罰として申告の対象になると考えられています。このような場合に罰に該当する事実はないと申告すると経歴詐称として、就職した後で懲戒処分の対象になる可能性があります。また、懲戒処分は免れたとしても、昇進に影響したり、職場の人間関係がギクシャクしたりする可能性もあります。このように、前科がつくことは将来の就業に憂いを残すことになります。したがって、不起訴になることで経歴に傷を付けないことは大きなメリットになると思われます。

懲戒処分を免れる

既に会社員として働いている方は、起訴となるか不起訴となるかによって会社から受ける処分の内容が変わってきます。不起訴となった場合は、事情によっては何らの処分を受けないこともありますが、起訴された場合は何らかの処分を受けることになるでしょう。最悪の場合、懲戒解雇となることもあり得ます。

社会的信用を守る

逮捕されたことがきっかけで新聞やインターネット、テレビ等で報道されることがあります。これによって逮捕された方の社会的信用は失墜し、家族も社会的に好奇の目にさらされたり、非難されたりすることもあります。このような場合、不起訴となれば不起訴となったことを周囲に説明することができますし、事案によっては新聞社等が不起訴になったことを報道することもあります。こうして、不起訴によって1度は失墜した社会的信用を回復することができることもあります。

不起訴になるためには弁護士へ

罪を犯したこと自体に争いはないような場合は起訴猶予による不起訴を目指します。起訴猶予になるかどうかには情状が大きく影響します。そこで、検察官が起訴・不起訴の判断を行う前にできるだけ情状をよくしなければなりません。身柄事件の場合、逮捕から勾留満期までの23日間以内に起訴・不起訴が決定されることが多いので、この間に情状弁護に取り組みます。

罪を犯したこと自体を争う場合には、犯罪の嫌疑がないこと(嫌疑なし・嫌疑不十分)による不起訴を目指します。つまり、無罪・無実の姿勢で臨む場合です。このような場合の対処方法はケースバイケースになります。容易に疑いを晴らせるような場合は積極的に捜査に協力するのも一つの選択肢です。ただし、何をどこまで供述するかは慎重に判断する必要があります。弁明しても疑いを晴らせそうにない場合は黙秘権を行使して一切供述しない方がよいこともあります。アリバイ証拠や第三者の目撃証言などがあれば、証拠化してこちらから積極的に無罪の証拠を提出することも検討します。どういった方針を選択するかは難しい判断が必要なので、弁護人とよく相談して決定するべきでしょう。

執行猶予とは

執行猶予とは執行猶予付きの判決が下った場合、有罪判決を受けたことに違いはないものの、実際に刑務所に入らなくてよくなります。それが執行猶予のもっとも大きな特徴です。

執行猶予の場合、前科はつくのか

執行猶予はあくまでも刑の「執行」を「猶予」するものなので、執行猶予付きの判決を獲得しても、裁判所に有罪と認められた事実は残ります。
そのため、執行猶予が付いた場合も前科はつくことになり、職業選択が制約されたり、就職や転職で何らかの不利益を被る可能性があります。

執行猶予のメリット

前科がつくとはいえ、執行猶予を獲得すれば、この後の社会生活への影響は最小限に食い止めることができ、普段通りの生活を送る事ができます。

これまで通りの生活が送れる

実刑判決を受けても、執行猶予がつくことで刑務所に入る必要がなくなるので、裁判が終わったら自宅に戻って日常生活を送ることができます。会社や学校にも通うことが可能です。

身柄事件でも釈放される

身柄事件とは、事件を起こして逮捕された後、警察署の留置所や拘置所に身柄を拘束される事件のことを指します。
いったん逮捕されると最大23日間身柄が拘束され、起訴されればその後も裁判が終結するまで拘束が続くことになりますが、裁判で執行猶予付きの判決が得られれば、身柄が解放されるので普段の生活に戻ることが可能です。

取締役や役員などの役職を続けられる

禁固以上の刑の実刑判決を受けると、取締役の欠格事由が生じることになりますので、取締役を退任しなければなりません。
勤め先で取締役に就任している場合は、実刑判決を受けると、取締役を退任させられてしまいます。もっとも、犯罪事実が会社法違反や金融商品取引法違反など会社関係のものである場合を除き、執行猶予付き判決を得られれば法律上は取締役を続けることができます。

執行猶予を獲得したいなら弁護士へ

起訴されて裁判になってしまうと、ほぼ確実に有罪判決を受けることになります。日本は、世界的にみても起訴後の有罪率が非常に高い国です。逮捕後、起訴されると、約99%が有罪判決となってしまうとも言われています。日常生活への影響を最小限に食い止めるためには、判決で執行猶予を獲得することが何よりも重要です。
不起訴処分で終わるのがベストではありますが、起訴されても執行猶予を獲得するためには、事件後できるだけ早期に弁護士に相談し、弁護活動を開始することが必要です。

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