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弁護士コラム

離婚で慰謝料を請求できるケース

離婚問題
2019.05.05

慰謝料請求が認められるためには、相手方に不貞行為、暴力行為、虐待行為などの不法行為がなければなりませんので、単なる性格の不一致などで離婚する場合には、慰謝料請求は出来ません。

また、夫婦関係がすでに破綻してしまった後で、相手方が不倫した場合は、法的保護に値する利益が侵害されたとは言えないので、慰謝料請求権は発生しない、というのが基本的な裁判所の考え方です。

夫の不倫相手への慰謝料請求

夫と不倫相手について共同不法行為が成立し、夫だけでなく、不倫相手にも慰謝料請求をすることが出来ます。

ただし、例えば、夫が会社の部下に対して、セクハラ等をしていたり、相手の女性に対してしつこく迫ったなどの特別な事情がある場合、相手の女性は、不倫に加担したというより、夫のセクハラの被害者であり、相手の女性に対する慰謝料請求が認められない場合があります。

夫とともに不倫相手にも慰謝料を請求する場合は、離婚及び慰謝料を請求する調停と併せて、不倫相手に対して慰謝料を請求する調停を家庭裁判所に申し立てることが可能なケースもあります。

夫とは別個に不倫相手に慰謝料を請求する場合にも調停の申立をすることが出来ますが、調停が成立する見込みがほとんどない場合には、不倫の相手のみに対する慰謝料請求の訴訟をいきなり提起することも可能です。この場合は、家庭裁判所ではなく、地方裁判所に訴訟提起することになります。

 不倫相手と配偶者から慰謝料の二重取りはできない

不倫相手と夫から慰謝料の二重取りをすることは出来ませんので、仮に、不倫相手からすでに十分な慰謝料を受け取っていた場合は、夫へ慰謝料を請求する事は出来なくなります。なぜなら、不貞行為という一つの不法行為を、夫と不倫相手の二人で行ったため、その損害は一つと考えられるからです。もっとも、不倫相手と夫それぞれに半分ずつの慰謝料を請求しなければならないわけではなく、どちらかに全額を支払うよう請求することはできます。あとは、不倫相手と夫との間で案分してもらえばよいので、あなたが関わる必要はありません。

夫の不倫相手が既婚者である場合は?

夫の不倫相手も結婚していた場合、あなたの夫も相手の夫から慰謝料請求される可能性があります。あなたの夫も相手の夫に精神的苦痛を与えたからです。あなたが相手に慰謝料請求をして、相手の夫からあなたの夫に慰謝料請求をされると、相手の女性から支払われるべき金額と、夫が支払うべき金額とで打ち消しあって、プラスマイナスゼロになることもあります。

 

離婚慰謝料はいつまでに請求すればよいの?

不法行為の時効は、被害者が損害及び加害者を知ってから3年ですから、浮気相手が誰であるかを知ってから3年以上経っていれば時効にかかり、慰謝料請求できないことになります。ですので、慰謝料請求をしたいと決断したら、早めの請求をしていくことが大切になります。

 

配偶者からDVを受けている場合

DVといっても、その態様は様々です。身体的なものに限らず、精神的なものや性的なものも含まれます。

身体的なDVにおいては、まず、被害者の安全確保を最優先すべきです。まずは、加害者の生活圏内から離れた安全な居場所を確保し、加害者との接触を避け、居場所を知られないように適切に対処する必要があります。身体に対する暴力を受けている場合、離婚調停ないし裁判と並行して、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律に基づき、裁判所に保護命令を申し立てたり、保護施設(DVシェルター)を活用するなどしながら手続きを進めていくのがよいでしょう。

また、DVが原因の場合、当事者同士で離婚の話し合いをすることが難しいですから、慰謝料請求も弁護士を立てて、話を進めていくことをお勧めいたします。

話し合いで決まらない場合は、裁判をすることになりますが、その際は、DVを受けたという証拠(警察への相談記録・診断書・写真・録音・メールのやり取りなど)が決め手となりますので、証拠をできる限り集めておきましょう。

 

慰謝料の金額の算定方法

個々人によって精神的苦痛の程度は異なり、また、離婚までの経過も人それぞれですから、慰謝料額について明確な基準を定めることは困難です。

一般的には100万~300万円と言われていますが、慰謝料算定の基準として、①有責性の程度、②背信性の程度、③精神的苦痛の程度、④婚姻期間、⑤当事者の社会的地位、⑥支払能力、⑦未成熟の子の存在、⑧離婚後の要扶養、などを考慮しつつ算定する事になりますので、個別具体的な事情によって金額は様々です。

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