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器物損壊とは?

器物損壊とは?

刑法には、毀棄及び隠匿の罪として、公用文書等毀棄罪(刑法第258条)、私用文書等毀棄罪(刑法第259条)、建造物等損壊罪(刑法第260条)、器物損壊罪(刑法第261条)が規定されています。これらの罪で使われている「毀棄」や「損壊」とは、文書や物の効用を害することを指します。
器物損壊罪や私用文書毀棄罪、建造物等損壊罪の成立は、原則としては他人の所有物であることが前提となりますが、例外的に、自己の物であっても、他人に貸したり、差押えを受けたり、担保に付された物については、他人の物と同様に扱われ、器物損壊等の罪が成立します(刑法第262条)。
なお、器物損壊罪や私用文書等毀棄罪については、親告罪となっており、検察官が起訴するためには被害者の告訴が必要です。

罪刑

刑法第261条は以下のように規定しています。
「他人の物を損壊し、又は傷害した者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する。」

条文にあるとおり、器物損壊行為をした場合の罪刑は、3年以下の懲役または30万円以下の罰金、もしくは科料です。

弁護方針

器物損壊を認める場合

器物損壊行為を認める場合、示談交渉を早期に開始することがとても重要です。器物損壊行為が警察に発覚した場合、警察は、さらなる被害発生を防ぐべく、逮捕に踏み切るケースが多く認められますから、逮捕に至る前に警察に罪を認め、示談交渉を開始することが身体拘束のリスクを軽減します。また、上にも述べたとおり、器物損壊罪は、親告罪とされています(刑法264条)から、示談が成立することで、告訴取下げの効果が発生し、不起訴を確定させることができますし、身体拘束がすでになされている場合であれば、早期釈放を実現することができます。

器物損壊を認めない場合

器物損壊行為を認めない場合、無実を主張すると同時に、早期釈放を求めていきます。器物損壊を争うケースとしては、①器物損壊の犯人性(実行行為をした張本人であること自体)は争わないが、故意に器物損壊行為をしたわけではないという主張をする場合と、②犯人性自体を争う(人違いであると主張する)場合があります。
①のケースでは、取り調べ対応がとても重要となります。故意があったことの自白を取ろうと躍起になって長時間の取り調べが行われることがありますから、弁護人と連携を取りながら取り調べ対応を誤らないように最善の注意を払う必要があります。また、損壊をして被害が発生していること自体は変えられない事実ですから、状況によっては示談交渉を行い解決金を支払って解決を図る選択もあり得ます。
②のケースでは、犯人性を争うために、犯行日時にどこで何をしていたのか、被害者との関係性などの証拠を収集し、検察官の証拠を崩す必要があります。

まとめ

器物損壊行為は、量刑そのものは重くない一方で、一定の割合で逮捕や勾留、起訴されますから、①家族や会社に犯罪が発覚するリスク、②前科がつくリスクがあります。そういったリスクを可能な限り回避する方法は、早期に私選弁護士を選任し、適切な弁護サポートを受けることです。当事務所は、刑事事件に注力する弁護士が複数在籍しており、器物損壊事件の実績も豊富に有していますから、器物損壊事件を起こしてしまいお悩みの方は、お気軽に当事務所にご相談ください。

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